アートプロジェクトと教育~人々とアートをつなぐために~

12月8日
いよいよ今年度最終講座です。

第6回アートマネジメント講座には横浜美術館より主任エデュケーターの端山聡子さんをお迎えして「人々とアートをつなぐために」横浜美術館で取り組まれている実例をもとにレクチャーしていただきました。

※エデュケーター:美術館や博物館において教育・普及活動を行う専門家。展示解説や各種の教育プログラムなどに携わり、来館者の学習を支援する人

 

プログラムを立ち上げるには「意義や目的:何のために行い、どのような結果・成果を目指すか」をはじめに位置づけますが、活動中にも中身に立ち返り適切に動いているか常に検討することが重要になります。

また、プロジェクトに関わるスタッフがその意義・目的・方法・成果を語れるかという事もプロジェクトを成功に導くための非常に重要な要素だと言えるそうです。

さらに、実施中と終了後の参加者のコメントや行動が成果であり、言葉にしない表情を読み取る努力も必要であるといわれていました。

感じとって次につなげる!
つなげて循環を繰り返す中で成功していく!

 

実例として横浜美術館で行われている教育プログラムについていくつか紹介していただきました。

その中の一つ、「中高生プログラム」は、まず中高生がアーティストを含めた専門家から学び(享受)、それを小学生を対象としたプログラムとして企画し、実施(伝達)するというものです。

大人側は、中高生が主役であることを理解し行動します。口は挟まない。

大人のサポートは受けるものの、中高生は享受する側から伝達する側へ転ずることで、参加した小学生から受けるまなざしと過ごした時間の充実により飛躍していくそうです。

 

受講生からは、今後、自らが教育する側(伝達する側)になった時の参考になったという声が多く出ていました。

「聞くことは話すことより難しい」

人とアートのつながりを「教育的」視点からプロジェクトを成功に導くコツを分かりやすく教えていただいた、最終講座ににふさわしい内容となりました。

 

今年度も6月より半年間にわたり全6回の講座に参加していただいた受講生の皆さま、お疲れさまでした。
今後の活動に是非生かしていただければ幸いです。

なお、来年度のプログラムに関しましては、2019年4月中旬以降の発表を予定しております。

 

ありがとうございました。