佐賀大学芸術地域デザイン学部

佐賀大学芸術地域デザイン学部
教員紹介

教員紹介

地域デザインコース

現代美術、概念芸術、インターベンションアート、メディアアート

土屋 貴哉
教授
土屋 貴哉
Takayoshi TSUCHIYIA
分  野:地域コンテンツデザイン分野
専門分野:現代美術、概念芸術、インターベンションアート、メディアアート
コメント
 人はいつも自分の見たいように世界を見てしまう、といわれます。けれどこれは、こう見たいとさえ思えば世界はそう見えてくる、という積極的な可能性の顕れともいえます。私の興味は、まさにこういった人の知覚の柔軟な性質にあり、また、この知覚をとおして立ち顕れる世界のあり方にあります。
 そして私がおこなっていることとは、この知覚と世界との関係性をさぐる行為の繰り返しといえます。それは、真実とは何かといったこととは違い、この目の前に広がる世界の見え方をいかに更新しえるか? という問いに対する素朴な実践ともいえます。
 ドンペリ、巻尺、消しゴム、ボーリング、オセロ、海水浴場、サッカーグランド、放牧地、インターネット....。これらは私の作品群に用いられた要素たちです。そこには一見まるで共通項をみつけることはできないかもしれません。ですが、それらは私の知覚を通して切り取られた世界の断片であり、それら各々の仕組みに向けられた私の知覚方法の共通項が、それらに因果関係を生み、この世界を支えている絶妙なバランス運動の隠れたパラメータにアクセスするための眼差しとして機能するのではないかと思っています。
 このような一連の態度から作られる私の作品たちは、必ずしも特別な方法により作られる訳ではないので、ときに不毛に映るかもしれません。けれど、手荷物は軽いほうがより深くダイレクトにこの世界を眺められるように私には思えるのです。
個人・ゼミの活動
1974年東京都生まれ。美術家。2001年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。90年代後期より平面、立体、写真、映像、言葉、インスタレーション、ネットアート等多様な媒体と技術を横断し、人の意識や感覚へ繊細に介入する概念的作品を発表。南米最大級の国際メディアート展「FILE SP 2014」(サンパウロ)日本代表作家として文化庁より選出派遣。経産省海外需要開拓支援機構より2013年度「アート領域を代表する映像作品」に選出。近年の主な個展に、「KAATアトリウム映像プロジェクトvol.24土屋貴哉」神奈川芸術劇場(神奈川/2023)、「固有名詞を持たぬものたち」un petit GARAGE(東京/2022)、「Expanded Cloud」switch point(東京/2019)、「昨日はどこへいった。」イムラアートギャラリー(東京/2013,15)、「Uphill」横浜市民ギャラリーあざみ野(神奈川/2014) など。主なグループ展に、「ACTIVATE KOGEI+ART GINZA2022」松屋銀座(東京/2022)、「所在-游芸」kenakian(佐賀/2021)、「旅と恋愛」九州芸文館、福岡県立美術館(福岡/2020-21)、「Crossing Views」Hotel Diplomat(ストックホルム/2017-18)、「TRANS ARTS TOKYO 2016」Arts Chiyoda 3331他(東京/2016)、「Regards Croisés」Regent Center Crans-Montana(スイス/2014)、「1974年に生まれて」群馬県立近代美術館(群馬/2014)、「2:46 and Thereafter」Edison Place Gallery(ワシントンDC/2012)など。Pigozzi Collection(イタリア)、Cmarts(スイス)などに作品収蔵。ソラリア西鉄ホテル銀座(東京)、HOTEL MEIJIKAN(福岡)、YOSHINAKA MUSEUM(長野)等に作品常設。

研究/作品

  • Expanded Cloud (ver.4)
    Expanded Cloud (ver.4)
  • Field running (cut and past)
    Field running (cut and past)
  • 固有名詞を持たぬ者たち(meijikan)
    固有名詞を持たぬ者たち(meijikan)