アートの魅力を音声で伝える「わかばリポーター講座」では受講生全員が同じ対象を取材する固定課題に取り組みました。今回、広報アドバイザーとして講座運営をお手伝い頂いている副島大輔さんによるレポートを紹介します。音声コンテンツ作りにもご参加頂いています。
写真家 長野聡史さんによる写真とともにお届けします!
8月19日
今回の講座は福岡市美術館が会場。
福岡市美術館の展示を音声番組で紹介するというテーマのもと行われました。
まずは常設展を見て個人的に気になる作品をピックアップし、その作品を紹介する音声を録音。それぞれの音源を全員で聴いてみます。
他の受講生の方々の音声を聞いていると「こんな見方はしていなかったな」とかそもそも「こんな作品あったっけ?」といった感じで、自分が普段作品鑑賞に使っていなかった回路が繋がっていくのを感じます。
聴取後にもう一度作品を見に行ってみると、あたらしい鑑賞の取っ掛かりを持っている分、作品をより多面的に楽しめました。自分が選んだ作品でさえ1回目見た時とは少し異なった印象を受け、音声と美術がハイブリッドされる面白さを実感する機会となりました。
最後に、会場に用意されたラジオブースにて4人の受講者全員で簡易なトーク番組を録音しました。お互い思い思いの感想や疑問点を対話形式で順番に進めていくというもので、気づけば録音を始めて1時間以上が経過。先生方にフィードバックをいただきつつ、この音声を編集してくるという課題でもって次回の講座に引き継ぐことになりました。




9月9日
今回の講座は佐賀大学の教室で開催。
前回の講座で録音した音声を編集して持ち寄りました。
もともと30分前後の長さの音声を8分ほどに編集してくるという課題でしたが、トークの取捨選択に本当に悩みました。それぞれの話者の話が一番魅力的に聴こえるところはどこか。この会話は削っても成立するのか。でも会話の間を切りすぎるとちょっと違和感が……。
右往左往しながらなんとか音声を提出し、編集した音声をみんなで聴きました。編集した音声にプラスで編集する音を追加してくる方や、逆に音声の長さをそこまで変えてこなかった方など音声へのアプローチが各々で違っていて面白かったですね。
講座の最終成果がラジオ番組となる以上、この編集というフローが大事になるわけですが、編集を考えれば考えるほど、収録時の音声の重要性に気付かされます。
素晴らしいシェフはありあわせの食材で美味しい料理を作れるでしょうが、素人の私たちはある程度レシピに沿った食材をきちんと用意しないと、食べさせられる料理にはならないんですよね。
最終目標とする番組を想像しながら、しっかり講座に取り組んでいきます。
次回はいよいよ自分が作る番組を作っていく会。地平線にうっすらゴールが見えてきました。