彫刻

彫刻は、モデルの形をただそっくりにつくるだけでは完結しません。作者の知識や意識の面、制作技術の面、感覚的(無意識的)な面、扱う材料の面というように、心構えや観察の視点を切り替えながらいつも自分を客観的に見ておくことが必要です。はじめは固定観念にとらわれすぎて、部分的で単調な仕事に陥りがちですが、意識的に視点を切り替えながらコツコツ制作し続けていくことでそれは徐々に解消していきます。この習慣化は制作技術の向上にはもちろん不可欠ですが、同時に彫刻作品などを鑑賞する力、そして教員志望の学生にとっては指導力の礎になるものです。授業では主に制作技術面での視点の切り替えをひとつのテーマとし、その習慣化を目指します。